犬の食事のマナー・しつけは大切

犬の食事のしつけ。

これもワンちゃんを飼い始めたときの「基本」ですよね。
食事をきちんと食べるしつけができませんと、お散歩のときに「拾い食い」をしたりしてマナーの悪い愛犬になってしまいます。

 

食事のマナーをきちんとしつけることは、とても大切なことですので、飼い主のあなたはきちんとした食事の仕方をしつけましょう。

 

では、愛犬に食事のマナーをしつける基本とはどうやって行うものなのでしょうか。今日はそのお話をさせていただきます。

 

 

食事に関するしつけの基本

まず、犬に食事を与えるときは、

  • おすわり
  • まて
  • よし
  • おあずけ

が基本の号令になります。
この4つが食事を「しつけ」る基本的な命令となります。
では、どのようにして食事のマナーをしつけるかといえば、次のようにいたします。

 

1.おすわり
  1. まず犬の鼻先にドッグフードの入った食器を近づける
  2. 「おすわり」と命令
  3. おすわりができたら「ほめる」

もしも「おすわり」をしない場合はお尻を軽く押すなどをして、おすわりをさせます。おすわりをしない犬の問題解決はこちらを参照してください。

 

2.まて
  1. 次に手のひらで鼻先を制して
  2. 「まて」と号令
  3. 10秒くらい「待て」をキープ
  4. 「待て」ができたらほめる

もし犬が食べようとしたら鼻先を制して「待て」といって食べさせないようにします。犬がドッグフードを食べようとする場合、これを繰り返して「待て」を憶えさせます。

 

3.よし
  1. 10秒くらい「まて」ができたら「ほめて」
  2. 「よし」といってドッグフードを食べさせます

 

4.おあずけ
  1. 食事をしている途中で「おあずけ」と命令
  2. 食事を中止させる
  3. 食事を止めたら、ほめてあげる
  4. 一呼吸を置いて「よし」と言って食事を再開させる

もし食事を止めなければ、鼻先に手を出して「おあずけ」といって制します。

 

「おあずけ」は食事特有のしつけになります。
食事をストップさせるしつけですね。

 

 

このように「おすわり」「待て」「ヨシ」「お預け」の命令を出しながら食事のしつけをしていきます。そしてちゃんと食べることができたら必ずほめてあげることですね。お行儀良く食べることができたなら、ちゃんとほめてあげることを忘れないでください。

 

食事のしつけをしていくと、お行儀よく食事を摂るようになり、マナーがそなわったおりこうさんになります。犬は賢いですので、毎回の食事でこれらのしつけをしていけば、マナーを身につけるようになります。

 

 

 

犬に与える適切な食事とは?

ちなみに犬に与える適切な食事というのがあります。
しかしこのことについてはこちらに詳しいことを書きましたので参照していただければと思います。けれどもダイジェストでご紹介しますと、要点は次の通りとなります。

 

犬の食事で大切なこと

  • 水はしっかりと与えること
  • 栄養バランスが大切(完全食のドライフードがおすすめ)
  • 与える量を守る(基本的にはおなか一杯の量)
  • 与える時間は規則正しく(気まぐれに与えない)
  • 人間の食事を与えない
  • 食事に味はつけない
  • 成長の度合いに従って与える回数や量を配慮する
  • ドッグフードのメーカーは頻繁に変えない

以上の通りとなります。
犬は人間と違って味覚や嗅覚が鋭いですので、いったん憶えた味や臭いは忘れません。気まぐれに与えた人間の食事の味は憶えてしまいますので、決して人間の食事を与えることだけは避けてください。

 

犬の食事では栄養バランスが大切です。人間が食べるものは味が付いている上、バランスも悪いことが多いため「偏食」「栄養バランスを悪く」させてしまいます。犬のエサだからといって、決して軽んじてはなりませんね。

 

 

犬の食事における問題・悩みと解決・対策方法

さて、犬の食事のマナー・しつけと関連してくるのが「食事の問題・悩み」です。ここではありがちな「犬の食事の問題や悩み」と、その「解決方法や対策」についてご紹介いたしますね。

  • 食器から出して食べてしまう
  • 食器からこぼれた食事を食べてしまう
  • 食器をおもちゃにしてしまう
  • 人間の食べ物を欲しがってしまう
  • 食事を残してしまう
  • 食事を食べ過ぎてしまう
  • 食事中に唸(うな)る

 

食器から出して食べる問題〜「ダメ」と命令

時々、犬が食事をするときに、食器の外に出して食べる犬を見かけることがありますよね。ですが、これは「悪い癖」だったりします。

 

そもそも犬は元々、取ってきた肉などを前脚で押さえて食べる習性があります。「エサを前脚で押さえて食べる」というのは犬本来の習性だったりします。で、この習性のために、食器から食事を摂りだして食べる犬が少ないんですね。おそらくしつけをしなければ、犬は食器からエサを出して食べるようになるでしょう。

 

しかし食器から出して食べるクセがつきますと、散歩に連れていったときに道ばたにあるものを「拾い食い」するようになります。つまり「食器以外のところでも食べてもOK」と思っていますので、拾い食いをするようになってしまうんですね。ちなみに、拾い食いは病気や偏食の原因になりますので決して身につけてはならないクセですね。

 

ですので犬が食器あら外に出して食事をするようであるならば、しっかりとしつける必要があるんですね。食器の中で食べるようにしつけることです。

 

食器の中で食べるようにしつけるためには次のようにいたします。

  1. 食器から取り出して食べたら「ダメ!」と命令する
  2. 外に出した食事を食器の中に戻す
  3. 「まて!」と命令して食事を中止
  4. 「よし」と言って再び食事をさせる
  5. 再び外に出して食べようとしたなら1〜3を繰り返す
  6. それでも食器の外で食べようとするなら「おあずけ!」といって食器を隠す

このようにいたします。
要するに食器から出して食べるようなら「ダメ」と言って中止させて、「まて」「よし」と命令を出して食器の中で食べるマナーを身につけさせるわけですね。
食器の中で食べさせることは、先述の通り、拾い食いをさせないことになりますのでしっかりと身につけるようにしてくださいね。

 

食器からこぼれた食事は食べさせない

上記のことと関連しますが、犬が食事をしているときに、食器から食事がこぼれてしまう場合もあります。お腹がすいていてガツガツと食べるときは、食器からエサが出てしまうことがあります。

 

しかし外に出たものを食べさせてはいけません。なぜなら「拾い食い」のクセがついてしまうからなんですね。犬には「食器の中で食べる」ということを徹底して憶えさせる必要があります。

 

ですので食器から出てしまった食事は食べさせようとしてはなりません。
もし食べようとしたなら

  1. 「ダメ!」「いけない!」と命令して注意
  2. それでも食べようとしたなら、鼻先に手のひらをかざして「ダメ!」「いけない!」と再度命令

このようにいたします。

 

食器をおもちゃにしてしまう問題〜食器を押さえる

子犬に多いのですが、食事中、食器を「おもちゃ」にしてしまうことがあります。食器をくわえて振り回して遊んでしまうわけなんですね。

 

食事をしている途中で、食べることに飽きてしまったり、他に興味が出てきて、食器をくわえて遊び出す場合があります。もし、こうなってしまうと食事が飛び散ったりすることもありますので、これはちゃんとしつけり必要がありますね。

 

こうした「遊び癖」のある犬に対しては、飼い主のあなたが食器を手で押さえるようにします。もしも食器をくわえて遊ぼうとしたなら「だめ」「いけない」と命令をして食器をくわえようとするのを制します。

 

また食事が終わったら、食器はすぐに片付けるようにします。食器をおもちゃにしてしまうクセを付けないために、食事が終われば食器を遠ざけてしまうようにします。

 

人間の食べ物を欲しがる

犬には原則として犬専用のエサ(ドライフードなど)だけを与えてください。しかし飼い主の中にはかわいさ余って人間の食事やお菓子、ケーキを与えてしまう人もいます。

 

けれども人間が食べるものを与えると、犬は味を覚えてしまい、人間に要求するようになります。これが昂じますと、人間が食べているものを欲しがるようになったり、中には勝手に食べてしまうこともでてきます。

 

人間の食事には味がついていますので実は犬には有害だったりします。犬の健康には悪いのが人間の食べるものです。

 

もしも犬人間の食べ物を欲しがるようになってしまったならば「しつけ」が必要です。しつけの仕方は次の通りとなります。

  1. まず犬が欲しがるお菓子やケーキをわざとテーブルに置いておく
  2. 犬が来て食べ出したなら
  3. 犬をしっかりと見て、テーブルを叩きながら、「ダメ!」と言う
  4. テーブルの上にあるものを食べようとしなくなるまで繰り返してしつける

このようにして犬が人間の食べ物を欲しがるクセを改善させます。
いったん人間の食べ物を欲しがると、なかなか直らない犬もいますので、くれぐれも犬に人間の食事やお菓子を与えないことです。可愛いからという気持ちが、かえって犬を苦しめるようになります。犬の気持ちになって考えるようにしましょう。

 

食事を残す〜食が細くなる場合には理由があることも

犬はその日の体調によって食べる量も変わってくる場合があります。

しかしながら食べる量が増え出したり、逆に減ることが続く場合は対応が必要なことがありますが、食べる量が減る場合は少し観察が必要になります。

 

病気が原因

寄生虫の感染、病気によって食欲が急に落ちることがあります。あるいは何らかのトラブルで身体機能が悪くなっているのかもしれません。便の状態を確認してみてください。動物病院へ連れていって血液検査、尿検査、寄生虫検査、心肺機能検査をおすすめいたします。

 

子犬の場合

子犬の場合はそもそも食が細いことがあります。ただし成長盛りの子犬の食が細くなった場合は病気や寄生虫なども考慮してみてくださいね。

 

老化が原因

犬も8才を過ぎると老齢犬の領域に入ります。この頃の犬になりますと食欲が落ちる場合があります。老犬になってきたならば食事の内容も変えていく必要があります。「量よりも質」ですね。

 

食事が合っていないことが原因

現在では犬の食事といえば完全食である「ドライフード」が一般的です。しかしドライフードの中には粗雑な原材料を使っているものもありますので、敏感な体質の犬の場合は体に合わないと感じる場合もあります。もしかすると現在食べているフードがあっていないのかもしれませんね。別のフードに変えてみることもおすすめいたします。

 

人間の食べるものを与えたのが原因

いつも食べている食事とは別の食事(お菓子、人間が食べているもの)を与えると、いつも食べているドライフードなどの食事を食べなくなることがあります。こういうときは元の食事に戻すのに時間がかかることがあります。

 

一時的な現象

一時的な体調不良などによって食が細くなることがあります。病気、老化、食事が合っていない、食事を変えたということがなければ大概は一時的な現象ですので、無理に食べさせたりしないで、静かに見守ってみてください。

 

食事を食べ過ぎてしまう・肥満になる〜カロリーの少ないものを加える

犬の性格や体質によってはたくさん食べたがる犬もいます。これは人間と同じですね。しかし食べ過ぎる犬はやがて肥満になり心肺機能に悪影響が出てきたり、糖尿病になったりします。挙げ句の果てには散歩にも行きたがらなくなり、筋骨も弱くなってしまうことがあります。

 

ですので食べ過ぎる犬は配慮が必要です。しかしながら食べ過ぎるからといって食事を「おあずけ」にしたり、量を減らすと、犬はストレスを感じてムダ吠えとかすることもあります。ですのでおなか一杯に食べさせる必要ああるのですが、通常の食事を与えていたならば太ってしまい肥満犬になってしまいます。

 

そこでカロリーの少ない食事を加えて「量を増やす」ことがおすすめです。増量させる食材には次のようなものがあります。

  • おから…味をつけずにから炒めしたもの
  • 大根…味をつけずに煮たもの
  • 豆腐…豆腐をくだく

カロリーが少ない食材をいつも食べている食事に加えて、食事の量そのものを多くします。こうすることで、犬はお腹いっぱいに食べることができる上に、カロリー過多にならず肥満を避けることができるようになります。

 

あるいは犬がたくさん食べても運動量を多くして肥満の回避をする方法もあります。
カロリー過多は人間の場合と同じですね。

 

食事中に唸(うな)る犬の問題

犬によっては「まて」「よし」「お預け」と指示するとうなったり威嚇する犬もいます。これは「しつけ」の基本ができていない証拠ですね。つまり飼い主との間に「主従関係が出来ていない」からです。これが原因です。

 

結局、飼い主をリーダーとみなすことができていない犬は問題行動を起こすようになるんですね。犬のしつけの基本は飼い主をリーダーを思うようになる関係作りです。これができていませんと犬の食事の際に飼い主が命令しても犬は怒ったり吠えたりするようになります。

 

食事のしつけがうまくできないのは、犬との主従関係・信頼関係がきちんとできていない証(あかし)ですので、まずはしっかりとした信頼関係を作るようにしてください。話はそれからです。

 

また食事中に唸(うな)る癖のある犬の場合は、食事を食器に少しずつ手で入れてあげて、飼い主がリーダーであることを示す方法を取ってください。「犬に食事を与えるのが飼い主である」というメッセージを犬に送るわけですね。犬に食事を与えるところからも主従関係を作ることができます。

 

以上のしつけができるようになると、唸らなくなるようになるでしょう。次のステップとしては、手で少しずつ直接エサをあげてみることですね。直接、手で食事を与えられることができるようになれば、あなたかリーダーであると犬はみなすようになっている証(あかし)です。こういう関係になれば、食事中に犬が唸(うな)ることは、もうなくなるでしょう。

 

 

 

犬の食事としつけの必要性について

犬のしつけでは「食事」に関することも大切なことですね。なんといっても「生きる」といった本能に直結することです。ある意味、「食事」について飼い主の命令をしっかりと聞けるようになれば、あなたの愛犬は「飼い主との主従関係」がしっかりとできたおりこうさんですよね。

 

もっとも「犬のしつけ」「マナーが身についている」「飼い主との主従関係ができている」といったことだけでなく、食事をきちんとコントロールし管理できることは犬の健康管理上欠かせません。

 

犬は与えられたエサは全て食べてしまう傾向があります。健康な犬の場合は、多く出せばそれらそ全部食べてしまいがちです。出された食事は全部平らげてしまいます。

 

ですので無闇やたらに食事を与えますと、メタボや肥満になり、健康状態を損ね、糖尿病になったりして病気を発症しやすくなります。寿命も短くなります。食事をたくさん与えることは健康に有害なんですね。これは人間も同じです。健康管理という観点からしても、食事のしつけは必要になりますね。

 

ちなみに犬の食事は、現在では完全食である「ドライフード」が良いといわれています。しかし犬種や体質によっては水分を含んだものや肉を主体とした缶詰が良い場合もあるかもしれません。あるいは手作りがふさわしい犬もいるかもしれません。けれども総じていえばドライフードはビタミンやミネラルがバランスよく配合されている完全食ですので、一般的にはおすすめになるかと思います。

 

あと食事を与える場所も決めておくことですね。
与える時間も毎日一定にしておきます。ダラダラと食事を与えるのは避けなければなりません。拾い食いの習慣にもなってしまいます。
また与える量も決めておきます。

 

以上が、犬の食事のマナーとしつけに関することになります。
犬にしつけをしながら食事を与えるようにしましょうね。

 


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