寄生虫感染による犬の病気

犬が感染する病気の中には寄生虫による疾患もあります。
犬に寄生する寄生虫の中には、人間に感染する寄生虫もいるため、注意が必要です。
特に室内犬の場合は、一緒に生活しますので、人間も感染する恐れがあります。ですので犬の予防接種は欠かさないようにしてください。

犬の寄生虫が原因で発症する病気で多いのは次の症例です。

 

フィラリア症

【寄生虫】
犬糸条虫/長さ17〜28センチの大きさに成長し、そうめんのような寄生虫。

 

【症状】
フィラリア症は犬糸条虫が規制することで感染する病気です。心臓や肺の動脈に寄生し血行障害を引き起こすのが特徴です。血液の流れが悪くなるため、心臓、肝臓、腎臓といった臓器に疾患が出るようになります。フィラリア症は犬が感染する寄生虫のうち最も多く、また犬の死因でもフィラリア症感染で亡くなるケースが多い傾向です。

 

【感染経路】
フィラリア症は蚊を仲介して感染します。雨量が多く蚊の多い地域では、90%以上の犬が犬糸条虫に寄生されているという調査結果もあるほどです。

 

 

 

 

【予防・駆除】
フィラリア症を予防するためには、犬に蚊を近づけないことです。蚊が中間宿主になっています。これが最大の予防になります。
また動物病院で「感染予防薬」を処方してもらい、これを服用し、夏から秋にかけて内服薬として服用し、犬の体内に寄生した幼虫を駆除することができます。フィラリア症は犬の死亡原因でも上位になりますので、しっかりと予防してください。
尚、フィラリア症は人間に感染することもあります(犬糸条虫は人間にも寄生します)ので注意してください。

 

犬回虫

【寄生虫】
犬回虫/長さ10センチくらいまで成長する白い紐状の寄生虫。

 

【症状】
犬回虫は長さ10センチくらいまで成長する白い寄生虫です。犬のお腹の中に寄生し、特に胃と腸に寄生します。犬回虫を宿すと、腹部の膨満感、嘔吐、下痢、貧血といった症状を引き起こします。犬回虫に寄生されると便に白い犬回虫が含まれるますので容易に発見することができます。犬回虫が腹部で多量に発生すると、お腹が詰まった感じになり、腸閉塞に陥るケースも出てきます。子犬や妊娠した犬の場合、死亡するケースも見られます。

 

【感染経路】
犬回虫に感染した糞の中には、犬回虫の幼虫や卵があり、犬の糞が中間宿主となっています。ここから他の犬へ感染していきます。
尚、犬回虫は、人間にも感染しますので充分に注意してください。

 

犬の虫下し/回虫・鈎虫の駆除

 

【予防・駆除】
糞を中間宿主にして感染しますので、他の犬の糞を散歩中に食べることが無いようにしつけをすることが大事です。拾い食いをしたり食糞する癖のある犬の場合は必ずしつけて治してください。
また犬回虫に感染したなら、「駆虫薬(アルベンダゾール)」を服用します。

 

犬条虫(瓜実条虫)

【寄生虫】
犬条虫(瓜実条虫)/条虫とはサナダムシのことで瓜実条虫ともいいます。犬条虫は15センチから50センチまで成長する寄生虫です。長さ1センチほどの節が連なって連結しています。

 

【症状】
犬条虫(瓜実条虫)は、小腸に寄生し、腸壁に噛みついています。主な症状としては貧血、下痢、腸炎、また毛並みが悪くなります。

 

【感染経路】
犬条虫(瓜実条虫)は、ノミを中間宿主として感染していきます。ノミが犬条虫(瓜実条虫)の卵を食べて、そのノミが犬について感染していきます。

 

【予防・駆除】
犬条虫(瓜実条虫)に感染しないためには、ノミを駆除するのが一番よい方法になります。
また犬条虫(瓜実条虫)に感染した場合、駆虫薬を服用すれば治ります。
なお、犬条虫も人間に感染しますので(犬回虫は人間にも寄生します)注意が必要です。

 


犬のノミ予防スプレー

 

コクシジウム

【寄生虫】
コクシジウム原虫/微生物のように小さな原生生物です。種類は豊富です。

 

【症状】
コクシジウムは胃や腸に寄生し、下痢や脱水症状、下血、貧血、食欲不振といった衰弱症状を引き起こします。特に子犬がコクシジウムに感染しやすくなります。

 

【感染経路】
コクシジウムに感染した犬の糞を介して、他の犬に感染していきます。犬の糞が中間宿主になるのは犬回虫と同じですので、散歩中に拾い食いしたりウンチを食べる癖のある犬の場合、コクシジウムに寄生させるリスクが高まりますので、拾い食いや食糞のクセはしつけで治しましょう。

 

【予防・駆除】
コクシジウムの治療では、駆除薬(抗コクシジウム剤)を処方して治します。サルファ剤が使われることが多いようですが、投薬によって駆除ができます。
尚、コクシジウムは人間に感染することはありません。

 

犬疥癬(いぬ-かいせん)

【寄生虫】
犬疥癬(ヒゼンダニ)/体長0.3ミリくらいダニ。

 

【症状】
犬疥癬はヒゼンダニが犬の皮膚に住みつき、血液を吸収しアレルギー症状を引き起こす皮膚病です。犬疥癬に感染すると、皮膚の弱いところ(耳、目)に発疹が出来て、犬はひどくかゆがります。とにかくかゆいため、犬はひっかくようになり、やがて皮膚がただれてきます。また抜け毛も多くなります。

 

【感染経路】
犬疥癬は直接感染します。つまり犬疥癬にかかった他の犬と接触することで感染していきます。
注意が必要なのは、ブラッシングを介して犬疥癬に感染するケースです。犬疥癬にかかった犬に使用していたものを他の犬に使用しない配慮が必要です。

 

【予防・駆除】
犬疥癬は直接感染しますので、犬疥癬にかかった他の犬との接触をしないことが第一です。また犬疥癬にかかった犬に使用していたものを使わないことも予防になります。

 


犬疥癬治療チンキ

 

鉤虫症(十二指腸虫症)

【寄生虫】
鉤虫(こうちゅう)/長さ2センチ程度の小さいミミズのような寄生虫。

 

【症状】
鉤虫は犬の小腸に寄生します。感染後、約1〜2カ月で成虫になります。鉤虫は小腸に噛みついて寄生しますので、腸内の血液が吸い取られます。そのため、貧血、血便、下痢といった症状を引き起こします。また鉤虫症は、初期には幼虫が肺に登るため、犬はゼイゼイと苦しそうな呼吸をする症状が見られます。

 

【感染経路】
鉤虫は国内感染するケースはほとんどなく、主に亜熱帯の地域で多く発生しています。海外旅行へ犬を連れていった際、鉤虫に感染して病気となることが多くなっています。稀に、海外産の野菜から感染するケースもあります。鉤虫症は「輸入感染症」になりますので、基本的に禍害へ行った時は、鉤虫症のことを念頭に置く必要があるでしょう。また日本へ帰国した際、動物病院へ行った時には、海外旅行し、鉤虫症感染が無いかどうかを確かめてもらうのがいいでしょう。

 

【予防・駆除】
コンバントリン駆虫薬を服用して治します。

 

 

 

◎愛犬の寄生虫感染予防はインターネットでもできます。